

- 細胞診、超音波検査。異常があれば精密検査もいたします。
子宮筋腫などで手術を迷っておられる方にアドバイスします。
結婚前のスクリーニング検査もしています。 - 子宮がん検診・乳がん検診・大腸がん検診・特定健診・肝炎ウイルスなど、
公費扱いもしています。 - 月経不順・月経困難・帯下の異常・婦人科腫瘍の手術についての相談

- 子宮頚癌は、ヒトパピローマウィルス(以後HPVと略します)の感染で起こります。このHPVに対するワクチンを接種して、子宮頚癌の発生を減らすことができるようになりました。
少し詳しく説明すると、子宮頚癌をおこすHPVは約15種類あると言われていますが、現在使用されているワクチンは、この中で代表的な2種類(16型,18型)のHPVに対するものです。子宮癌になった人の6割が(若年者では8割が)、この2種類のHPVに感染しています。ワクチン接種で、完全に子宮頚癌がなくなるわけではありませんが、2種類のHPVによる子宮頚癌は、ほぼ防ぐことが可能です。
ワクチンを打っても、子宮癌検診は必要です。ワクチン接種は、10歳以上の女性が対象で、年齢の上限はありませんが、将来子宮頚癌になる可能性とワクチンの費用とを比較すると、45歳くらいまでは接種する意義があると試算されています。すでに感染したHPVを排除する力はありません。HPVワクチンの副作用は、他のワクチンと同様です。注射部位の痒み、疼痛、腫脹のほかに、注射後の気分不良も稀にあります。このワクチンは、値段の高いのが難点です。多くの医療機関では、一回18,000円から20,000円の費用がかかり、3回の注射が必要です。このワクチンは効果が20年間持続すると言われているので、インフルエンザワクチンを20年間打ち続けた時と費用は変わりません。
高価なワクチンですが、一部の市町村では中学生を中心とした公費の補助が行われるようになりました。癌までは進んでいないが、一度でも細胞診の異常があったが接種に関心のある方、当院での接種費用が知りたい方は、直接お尋ねください。
接種を希望される方は、あらかじめ予約して来院してください。

- 炭酸ガスレーザーで尖圭コンジローマ・子宮頚部異型性を治療。
レーザーを医療に利用することが広まっています。当院でも、平成27年1月よりレーザー治療を開始いたします。レーザーは、高エネルギーの光で、瞬時に組織の蒸散・破壊が起こります。小さな点状レーザー光を少しずつ場所を変えて照射し、病変部表層の組織病変を蒸散・破壊します。産婦人科領域への応用では尖圭コンジローマや子宮頚部異型性が代表的なものです。
尖圭コンジローマ:ヒトパピローマウィルス6型、11型に感染しておこり、イボ状の突起が出てきます。ひどくなる場合は、カリフラワー状に外陰部・肛門周囲・膣内に広がります。性行為を行うことにより他人に感染が広がります。一般的な治療はイミキモドクリームの塗布ですが、平均すると8週間かかります。大きく広い病巣は外科的に切除しようとすると瘢痕が残る可能性があり、イミキモドクリームでの治療が楽です。薬剤の塗布を行った翌朝に石鹸で薬剤を洗い落さないといけないので、自分で洗える場所にしか塗れません(外陰部のみ。膣内や子宮頚部に塗ってはいけない)。治療に抵抗し、完全消滅の見られない場合はレーザーや外科的切除が必要になります。レーザー治療は、レーザーの当てにくい場所にない限りは、イミキモドクリームを塗ってはいけない部位にある病巣でも治療できます。
子宮頚部異型性:まだ癌にはなっていないが、正常と癌との中間のグレイゾーンにあたる異常状態のことです。軽度、中等度、高度の3段階に分けられます。発がん性のあるハイリスクHPVウィルス感染によっておこる子宮頚部異型性は、経過観察中に軽度で16%が、中等度で40%が円錐切除術などの治療を要する異常レベルに上昇していきます。高度の子宮頚部異型性は、診断時点で子宮頚部円錐切除術が必要です。子宮頚部円錐切除術による子宮頸管の部分喪失は、将来の妊娠・出産に対してマイナスの効果をもたらすこともあります。多くの子宮頚部異型性は自然治癒しますが、治癒傾向が見られない場合レーザー治療が勧められます。殊に中等度異型性では、日本産婦人科学会の治療ガイドラインでもレーザー蒸散を「勧める」になっています。
炭酸ガスレーザーによる治療についてご質問があれば、遠慮なくご相談ください。